研究

始めて学会に参加して~日本精神神経医学会学術総会

2017年8月7日6:48 PM

この度私は平成29年第113回日本精神神経医学会各術総会に参加する機会を頂きました。
精神神経科の学会を訪れるのは研修医時代を含めて今回が初めてでしたが、多種多様なシンポジウムや口演を拝聴することができ、改めて精神医学の幅広さとそれに関わる人々の熱意を感じました。

名古屋国際会議場

「専門医研修中の医師による演題」の会場では時に年配の医師から若手に対し厳しい質問がとんでおり、今後いずれ自分もどこかで演者になるかもしれないと思うと他人事とは思えず、急いでもっと勉強しなくてはいけないな、と改めて痛感しました。

また、日常の診療では所属している病棟の特性によってどうしても関わる機会のある疾患に偏りが生じますが、学会ではまだ自分は経験したことのない疾患や治療法に触れることができました。さらに、一つの疾患をテーマにしたシンポジウムではなく、例えば「病識」という側面から代表的な精神科疾患いくつかをそれぞれの専門の医師が語るというシンポジウムもあり、まだまだ自分の知らなかった精神科の面白い側面を沢山発見することができました。

入局1年目の私には難解な内容の口演も多々ありましたが、精神神経医学の最先端の治療や今後の多様な可能性を垣間見ることができ、大変貴重な機会となりました。

所属する医師数の少ない病院では、資格維持の為に参加が必須な上級医以外はどうしても本学会への参加が難しいと耳にしたことがありますが、大きな医局という強みもあり他班や他病棟の先生方に沢山助けて頂き今回の学会で勉強させて頂くことができ、大変申し訳なく、また有難く思っております。
本当にありがとうございました。

入局1年目専修医

学会「第113回日本精神神経医学会学術総会」
日時「平成29年6月22日~24日」
会場「名古屋国際会議場」

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「はじめての口頭発表~心理教育・家族教育ネットワーク第20回研究集会」

2017年3月9日12:30 PM

この度、新潟県にて開催された「心理教育・家族教育ネットワーク第20回研究集会」(http://jnpf.net/)にて発表の機会を頂きましたので、ご報告させて頂きます。私は入局1年目で、学会での発表はポスター発表も含めて今回が2回目の経験でした。

会場の新潟コンベンションセンター 朱鷺メッセ

私は入局するまで、学会での発表はもちろん参加すらしたことがなく、学会発表に対して「勉強好きの頭が良い人だけがするもの」、「上の先生に言われて嫌々ながら取り組むことになる、ものすごく大変な難しいもの」等の相当偏った印象を持っていました。

しかし入局してみると、上級医の先生方は臨床の傍ら盛んに研究や学会発表を行い、楽しみながら学会へ参加している様子で、自分が持っていた前述のイメージは少し違うのかもしれないと考えるようになりました。

そんな中、昨年の夏前に上級医の先生から「先生も学会で発表してみたら?」と気軽な感じでご提案頂き、2015年度の当院入院患者におけるアディクション問題の併存率と併存性障害治療プログラム受講率の調査を行い、昨年9月の学会で併存率の調査結果を、今回は治療プログラム受講率の調査結果を発表させて頂く運びとなりました。

発表未経験の身としては、データ収集も統計作業も資料作りも何もかも分からないことばかりで不安で一杯でしたが、上級医の先生の懇切丁寧なご指導のもと、どちらの発表も予想していたよりもずっとスムーズに準備を進めることができました。

発表当日、夕方に予定されている自分の発表時間までは緊張していて他の人の発表を聞けるような心の余裕はないだろう…と思っていましたが、実際は興味深い発表が多く、緊張を忘れて様々な発表を拝聴することができました。

私は昨年4月から亜急性期病棟に配属されており、統合失調症患者に対する心理教育プログラムや併存性障害治療プログラムに毎週参加しています。そのため、他院で行われている同様のプログラムに関する発表等には特に興味を持って聞かせて頂きました。また、性問題行動や摂食障害に対する心理教育プログラムや家族教室など、経験したことのない分野についても知ることができ、大変勉強になりました。

発表自体は少々緊張してしまい、満足な出来とは言い難いものだったと感じていますが、上級医の先生や一緒に学会へ参加した薬剤師や作業療法士等のスタッフの方々に見守られてなんとか無事に終えることができました。その夜、達成感を感じながら皆で食べたお寿司のおいしさは格別でした!

この1年間、上記2回以外にも数回の学会参加を経験し、学会というのは入局前に考えていたような難しいものではなく、なかなか楽しい勉強の場だと感じられるようになりました。発表についてもまだまだ上級医の先生に頼ってばかりではありますが、以前のように「大変でつらいもの」という印象は薄れ、機会を頂ければまた取り組みたいと考えております。

臨床のみならず研究の教育体制も整っている環境に感謝し、今後も日々精進して参りたいと思います。

入局1年目専修医

 

学会「心理教育・家族教育ネットワーク 第20回研究集会」
日時「平成29年2月24-25日」
会場「新潟県・朱鷺メッセ」
演題「一般精神科病院における併存性障害治療プログラム受講率の調査」

 

 

併存性障害:内因性疾患とアディクション問題を併存している病状

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第5回日本精神科医学学術大会に参加して

2016年12月12日6:09 PM

入局1年目の渡邉です。平成28年11月16~17日にかけて開催された第5回日本精神科医学学術大会(http://www.congre.co.jp/japh5/ )で発表をさせて頂きました。

日本精神科病院協会主催(https://www.nisseikyo.or.jp/)のこの学会は、精神科医療に携わる多職種の方々が集まる学会で、様々な視点から精神科医療に触れる事が出来ました。

当院からは他にもオーラル発表2つ、ポスター発表4つを発表しました。当医局では若手も積極的に学会発表に参加する機会を頂けるので、大変勉強になります。当日は当院から各地に移動された方々も応援に駆けつけて下さり、和気藹々とした雰囲気のなかで発表を楽しむ事が出来ました。有難うございました。

仙台市の風景

仙台市の風景

 

学会「第5回日本精神科医学学術大会」
日時「平成28年11月16~17日」
会場「宮城県:仙台国際センター」
演題「抗精神病薬変薬中に長期にわたる不整出血を来たした一例」
発表「渡邉奈々子  昭和大学医学部精神医学講座」

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第26回日本臨床精神神経薬理学会年会に参加して

2016年12月6日1:57 PM

私は今まで小規模の学会への参加の経験はあるものの、大規模な学会に参加したことはなく、今回初めて比較的大規模な学会である大分県で開催された第26回日本臨床精神神経薬理学会年会に参加した。私が経験した今までの学会は口演の発表のみであったが、今回参加した学会では口演以外にも多数のシンポジウムやポスター発表があり、規模の大きさに驚かされた。

会場のホルトホール大分

会場のホルトホール大分

私は2日間の学会開催のうち、初日にポスター発表を行った。私にとって、ポスター発表は初めての経験であったが、指導医の先生に丁寧に指導して頂いていたこともあり、落ち着いて発表に臨むことが出来た。また、発表の合間をぬって、様々な口演やシンポジウムを聴講、多数のポスター発表も見て回り、今までに経験のない疾患に対する考え方や治療のアプローチを学ぶことが出来た。

今までは、学会発表に対して、不安やプレッシャーが先行し、参加には消極的な考えであった私ではあるが、今回の学会参加は自身の臨床経験のみではなかなか得難いような知識に触れる良い経験となり、今後は今までよりも積極的に学会参加をしていきたいと考えるようになった。

今回の学会参加は、一緒に参加した先生方と、学会の場で学ぶだけではなく、その地の特産品に舌鼓を打ちながら、楽しく語らうことも大きな魅力であるとも感じることが出来た良い学会であった。

 

西尾 崇志

学会「第26回日本臨床精神神経薬理学会」
日時「平成28年11月17日」
会場「大分県:ホルトホール大分」
演題「スーパー救急病棟における統合失調症の入院回数による薬物療法の比較検討」
発表「西尾崇志  昭和大学医学部精神医学講座」

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学会アレルギー改善中~ 臨床のなかでの学会参加への取り組み

2016年12月6日1:55 PM

2016年11月17~18日、大分で行われた第26回日本臨床精神神経薬理学会( http://www.jscnp.org/ ) に参加させて頂きました。学会の報告と、誠に勝手ながら学会に対する個人的な入局前後のイメージなどについても触れさせて頂きたいと思います。

会場のホルトホール大分

会場のホルトホール大分

入局前の自分は、学会と聞くと準備や発表など色々と大変であり、内容も専門的で理解出来ず臨床からは少し遠いモノであるなど、何となくネガティブなイメージを持っていました。転機となったのは入局1年目でした。自分が配属された病棟は、病棟長を中心に特に積極的に学会発表や研究に取り組んでおり、医師以外の医療スタッフも医師以上に学会発表を行っていました。普段の臨床現場と直結する内容が多く、徐々に学会に対するイメージに変化が生まれてきました。初めて学会発表をさせて頂いたのは、入局1年目の秋でした。指導医の先生に声をかけて頂き、多大なるサポートを受けながらではありましたが、東京精神科病院協会学会で無事に症例報告を行うことができました。その後も、研究会や日本精神神経学会学術総会などの発表、また、様々な学会への参加を通じて次第にネガティブなイメージも払拭されていきました。

少し話は変わりますが、烏山病院では年に1回、院内の全職種自由参加で行われる院内学会なるものがあります。自分たちの病院の看護師さんや精神保健福祉士さん、作業療法士さんがどのような発表、研究を行っているかを知る良い機会になり、また、学会というものをより身近に感じられる会として、とても魅力的な会になっております。優秀発表の所属部署には賞金があり、当日はチーム対抗戦の様相を呈し、普通の学会とは違った盛り上がりがあるのも特徴です。

さて、本題の学会ですが…

学会名に「臨床」と記してある通り、多くの発表が臨床に則し、とても興味深い内容が中心であった為、学会会場に張り付き様々な演題を拝見し、非常に勉強になりました。私の発表は烏山病院の特徴であるスーパー救急病棟に関するポスター発表でした。ポスター会場は、ワインが振舞われる中、司会者がつかずに質疑応答が行われ、とても和やかな雰囲気の中で有意義な意見交換ができました。

その夜は参加した医局員や研修医の先生と共に関サバや関アジ、とり天など地元の料理を堪能しながら様々な話題で盛り上がりました。他にも、人生で初めて1人で回らない寿司屋さんに行ったり、医局員と一緒に地元の渋い温泉銭湯に行ったりするなど、良い思い出も出来ました。

実際は今でも億劫に感じる部分はありますが、指導医の先生方や曝露療法のおかげで学会アレルギーは徐々に改善しております。

 

入局3年目専修医

 

学会「第26回日本臨床精神神経薬理学会」
日時「平成28年11月17日」
会場「大分県:ホルトホール大分」
演題「スーパー救急病棟における双極性障害の薬物療法」

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