体験記

「精神保健指定医取得に向けて」

2016年12月27日4:18 PM

幾瀨 大介

精神保健指定医を取得するには3年以上の精神科臨床(臨床は5年以上)を経験し、措置入院、統合失調症圏、躁うつ病圏、中毒性精神障害圏、児童・思春期精神障害、症状性または器質性精神障害、老年期認知症の症例を経験する必要があります。

私はこれらの症例を主に昭和大学横浜市北部病院で経験したため、その当時の研修について記載させていただければと思います。昭和大学横浜市北部病院は神奈川県にある総合病院で、スーパー救急病棟42床、高齢者病棟50床を有します。神奈川県及び横浜市の精神科救急病院ですので、措置入院や精神科救急ルートからの強制入院が必要な症例は豊富にあります。また、総合病院という特徴を持っていることから、合併症を有する患者さんも多く、統合失調症圏や躁うつ病圏だけでなく、様々な疾患を経験することが可能です。そのため、精神保健指定医に必要な症例は(勿論、本人が積極的に研修に参加する意欲は必要ですが)比較的容易に経験できると思います。

また、上級医の先生との距離がとても近く、入院時からレポートを記載するに当たっての注意点などを相談することができ、指導を受けられなくて四苦八苦することはありませんでした。また、北部病院では、症例の重複が無いように電子カルテで管理するため、安心して自分が経験した症例を使用することができます。

レポートに関しても、上級医の先生方が快く丁寧に添削してくださるので、質の高いレポートが出来上がるだけでなく、改めて疾患の知識を整理することができて、今後臨床を行っていくうえで大変役に立ちました。

昭和大学は臨床や研究の指導は勿論、精神保健指定医などの資格取得にも大変協力的で、雰囲気もアットホームなため、厳しいながら楽しい研修が受けられると感じています。
自分も精神保健指定医を取得後は、指定医業務に慣れず四苦八苦している毎日ですが、上級医の先生方の温かい指導により円滑に業務が遂行できています。

今後、精神保健指定医を取得することを考えている先生方には是非当大学での研修をお勧めいたします。